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性感染症(STI)・性病検査

性感染症(性病)の種類

性感染症(性病)の種類男性の尿道炎は淋菌性尿道炎と非淋菌性尿道炎とに分類されます。
非淋菌性尿道炎は男性尿道炎の約60~70%を占め、そのうち40~50%はクラミジア・トラコマティス(Chlamydia trachomatis)が検出されるクラミジア性尿道炎です。非淋菌性尿道炎のうちクラミジア・トラコマティスが検出されないものを非クラミジア性・非淋菌性尿道炎とよばれます。
なお、非クラミジア性・非淋菌性尿道炎としては、マイコプラズマ・ジェニタリウム(Mycoplasma genitalium)とトリコモナス・ヴァジャイナリス(Trichomonas vaginalis)の病原性が確認されています。

また、マイコプラズマ・ジェニタリウムは尿道炎のほかに、急性細菌性、前立腺炎、急性精巣上体炎、亀頭包皮炎への関連があると考えられています。
そして、ウレアプラズマ・ウレアリチカム(Ureaplasma urealyticum)に関しては尿道炎の原因となる可能性は高いとされていますが、無症状の男性の尿からも高頻度で検出され詳細はまだわかっていません。尿道炎では、原因微生物により治療法が異なるため、できる限り微生物の検出を試みることは意義があります。

クラミジア性感染症

クラミジアによる感染症としては、クラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatis)という細菌によって引き起こされる尿道、子宮頸部、直腸の性感染症などがあります。この種の細菌は、白眼の部分を覆う結膜や喉にも感染することがあります。

性器に起こるクラミジア感染症は症状が乏しいため、気が付かないうちにパートナーにうつしてしまうことも多々ありますが、女性が感染に気づかず治療を受けずにいると、不妊症や流産、子宮外妊娠のリスクが高まったりすることがあります。

淋菌感染症

淋菌感染症は、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)と呼ばれる細菌によって引き起こされます。淋菌感染症に罹った男性の症状として、尿道の刺激感・疼痛、尿道より膿性分泌物(ウミ)が出たりします。

また、陰嚢内の感染症である精巣上体炎になることもあります。精巣上体炎は、陰嚢が腫れ、痛み、熱発などを伴います。また、女性では骨盤内炎症性疾患(PID)を引き起こし不妊症の原因になることもあります。

梅毒

梅毒はスピロヘータ科トレポネーマ属の細菌 Treponema pallidum subsp. pallidum(梅毒トレポ ネーマ)による代表的な性感染症の1つです。梅毒トレポネーマは粘膜や皮膚の小さな傷から侵入し、その後、血液やリンパ液によって全身に広がり臓器に急性・慢性炎症をおこし、さまざまな症状を引き起こします。 梅毒病型分類のイメージとしては以下のごとくです。(「性感染症 診断・治療 ガイドライン 2020 」より)

梅毒
治療としては、アレルギーなど特別な理由がない限り第一選択はペニシリンを用います。なお、治療の初め頃の発熱・頭痛・倦怠感(Jarisch-Herxheimer反応)などがありえますが通常心配ございません。

性器ヘルペスウイルス感染症(性器ヘルペス)

性器ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス(Herpes simplex virus:HSV)の感染によって性器やその周辺に水ぶくれや潰瘍(ただれ)等の病変が現れる疾患です。

単純ヘルペスウイルスには、単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)と単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)があります。HSV-1は、主に口の周りに感染し口腔ヘルペスの原因となります。口と口との接触、唾液、感染した皮膚表面との接触により感染を引き起こしますが、性器にも伝播し口と性器との接触を通して性器ヘルペスを引き起こします。また、HSV-2は、主に性交渉時に性器の表面、感染した皮膚、体液との接触によって伝播します。
また、分娩時の産道感染で母子感染することもあります。

症状としては、初感染によって起こる初発(急性型)がもっとも重く、発熱・全身倦怠感・リンパ節の腫脹・亀頭や陰茎に強い痛みなどがある潰瘍や水ぶくれが出現します。また、それらが出現する部位は男性では包皮、亀頭や陰茎、女性では外陰部や子宮頚部などです。
なお、髄膜炎を合併することもあります。 診断としては、性器に潰瘍や水ぶくれをみとめた場合には性器ヘルペスを疑います。血液検査で性器ヘルペスを診断するのは難しく、また、性器の病変部をこすってHSV検査に提出する抗原検査は一般的には行いませんが、必要に応じて行うことがあります。

治療としては、抗ヘルペスウイルス薬の内服や外用薬を使用します。

尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマとは、ウイルスの一種であるヒトパピローマウイルスが感染し、性器周辺に発症したものをいいます。世界中で発生がみられ、国内においても年間を通じて患者様の報告があります。
病原体は、ヒトパピローマウイルス(ヒト乳頭腫ウイルス human papillomavirus:HPV)で、このウイルスは多くの種類がありますが、主にHPV-6とHPV-11、時にHPV-16がこの疾患を生じさせます。性交及び性交類似行為で皮膚や粘膜の微小な傷から侵入して感染します。まれに手指や病変部位に接触する物を経由した接触感染で感染することがあります。
また、分娩時の産道感染で母子感染することがあります。潜伏期は数週間から2~3か月で、症状は、性器及びその周辺や子宮頸部や膣、肛門及びその周辺などに粒状の表面を持つ乳頭状、トサカ状あるいはカリフラワー状、あるいは扁平なイボが複数あるいは単独にできます。また、かゆみやうずくような痛みが伴うことがありますが感染しても気が付かないことが多くあります。
このイボは良性の腫瘍で、自然に治癒することも多くありますが、時にがん化することがあります。HPVに感染した女性の場合、子宮頚部に感染し子宮頚がんの要因になることもあると考えられています。母子感染すると、小児の呼吸器に感染して呼吸困難をおこすことがあります。治療には薬物療法、凍結療法及び外科的療法があります。また、有効な予防法としてHPVワクチン接種があります。

性器カンジダ

性器カンジダ症は、カンジダ属によって起こる性器の感染症で、原因菌としてはCandida albicansが最も多いことが知られています。

女性性器の感染症としてはよくみられる疾患で、腟炎・外陰炎などがあります。この腟炎と外陰炎は合併することが多いので、一般に外陰腟カンジダ症(Vulvovaginal Candidiasis :VVC)と言われます。原因としては抗菌薬投与が関与することが多いとされています。
一方、男性では主に亀頭炎が見られますが、そもそも罹ることが少ないとされています。

性感染症(性病)の検査・費用

症状の無い方の性感染症検査は自費診療となります。

検査項目 費用(税込)
尿中マイコプラズマ、ウレアプラズマPCR検査 10,000円
尿培養検査

3,500円

(追加:マイコプラズマ、ウレアプラズマ、トリコモナス検査:各500円)

クラミジアPCR検査(尿) 3,500円
クラミジア+淋菌PCR検査(尿) 6,000円
梅毒 3,500円
HIV 5,000円
咽頭クラミジア+淋菌PCR検査(うがい液) 6,000円
咽頭淋菌PCR検査(うがい液) 3,500円

 

ブライダルチェック

ブライダルチェック当院では男性向けに「ブライダルチェック」を行っております。ブライダルチェックはご結婚などを契機にご自身の身体状態を確認したり、また、パートナーへの思いやりとなります。
ご結婚後に異常が分かった場合、パートナーとの関係性に大きな影響を与えることがあります。安心してパートナーとなれるように検査を受けてご自身の身体状態を確認することはお互いにとって大切です。

このような方が対象です

  • 結婚を控えているが、
    健康状態を一度確認しておきたい方
  • 性感染症にかかっているような不安・
    思い当たることがある方
  • パートナーと安心して性交渉をしたい方
  • パートナーを安心させたい方
  • 安心して子作りをしたい方(精液異常や、生まれてくる子どもの不安要素を減らしたい など)
  • 症状は出ていないが、定期的な性感染症
    (性病)検査を実施したい方

検査項目

  • 尿検査(一般細菌培養検査、クラミジアPCR検査、淋菌PCR検査、マイコプラズマ及びウレアプラズマ培養同定検査)

  • 梅毒検査

  • HIV検査

  • 肝炎検査(B型肝炎、C型肝炎)

  • 風疹抗体検査

  • 男性ホルモン検査

  • 血液型検査

  • 末梢血液検査、血液生化学検査(腎機能、肝機能、コレステロール値など)

検査費用

検査項目 費用(税込)
ブライダルチェック

29,800円
(初診料および結果説明の再診料込み)

精液検査
(オプション)

8,000円

全ての検査結果が出るまで7-10日ほどお時間をいただきます。
男性ホルモン検査が含まれていますので、可能な限り午前中の受診をお勧めいたします。
なお、精液検査は当日に行うことができません。

ご予約・お問い合わせ

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